これぞジャパン・クオリティ!ガス器具のプロとしての徹底した安全管理、SOTOの工場潜入レポート
公開日test:20201030作成日test:20201129
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アウトドアに欠かせないのが「炎」。 山頂でとっておきのコーヒーを淹れる、山めしを作る。冷えた体を温めてくれるスープ。キャンプで極上のキャンプめしをお披露目する。それができるのは「炎」があるから。それでも、一歩間違えると大惨事になってしまう側面も持つのが「炎」。 そんな「炎」を会社をあげて扱い、徹底的なプロフェッショナル精神でものづくりに向き合うところがある。アウトドア好きであればおなじみ、新富士バーナーのアウトドアブランド、SOTOだ。 お話を伺ったSOTOの坂之上さん 私たちは日本のアウトドアブランドだ 工場のある本社に着いてまず目に入ったのは、古いSOTOのロゴ。私たちが見慣れた現在のロゴは9年前にリニューアルされたものだそうだ。これを見ただけで歴史を感じ、こみ上げてくるものがある。 24年の歴史を持つSOTO。そもそもブランド名の由来は何なのだろう? 当時、アウトドアといえば海外製のものしかなく、アメリカ大陸からやってくるのが大半だった。アウトドアという概念自体も海外からの輸入ものだ。 けれども自分たちは”日本”のアウトドアブランド。そのことを表現するために、日本で言うところのアウトドア、「ソト」をブランド名に据えた。日本のブランドであるということの誇りと主張の象徴だ。 ユーザーの声から生まれたブランド、SOTO さて、そんなSOTOであるが、もともと新富士バーナー内にあったブランドではない。新富士バーナーのそれまでのメイン事業は家庭用・業務用のガス器具の製造だ。そんなまったくの異業種である会社からアウトドアブランドSOTO誕生のきっかけとなったのが、このポケトーチ。 使い捨てライターが1300℃の強力耐風バーナーになることで人気のこの商品が、アウトドアでも使い勝手が良い、というユーザーのフィードバックを受けた。それを機に新富士バーナーとしてアウトドアブランドを作る検討に入ったそうだ。 カセット式レギュレーターストーブの開発に成功 ポケトーチのアウトドア使いを機に、アウトドア用製品の開発を進めている中で、重要な位置付けだったのがカセットガス式の燃焼器具。 ガス器具メーカーとして、カセットガスはお手の物であるわけだが、それをアウトドアという気温や風などの影響を受けやすい中でも使えるようにする。それがガス器具メーカーを母体とするSOTOの至上命題だった。そして2008年、カセットガス式のレギュレーターストーブの開発の成功を以って、キャンプシーンにSOTOの存在を知らしめるようになる。 山のプロではない、だから声を聞く まずは冬のキャンプシーンに足を踏み入れたSOTO。その後2009年のマイクロレギュレーターストーブの発表を皮切りに、登山シーンにもその存在感を示すようになる。 これまではカセットガス式の製品を作っていたが、そこから登山シーンを意識したOD缶タイプのガスストーブの開発に着手。マイクロレギュレーターストーブによって、これまでの「寒さに弱い」というガスストーブのイメージを覆すことに成功し、SOTOのアウトドアでの活躍の場が一気に広がった。 とはいえ、母体はガス器具メーカー。アウトドアや山を登ることに特化した社員は一人もいないため、SOTOが大事にしているのがユーザーの声、そして登山隊のアドバイスだ。 ポケトーチのエピソードにもあるように、SOTOは積極的にユーザーの声を製品に反映することで支持を得てきた。つまり、誤解を恐れずに言うならば、自分たちのアウトドアにおける変なエゴは無い。あるのはガス器具メーカーとしての炎やガスに対する技術であり、安全面・機能面におけるプロ意識だ。...