「今ある自然」を活かしたグランピング〜北陸グランピングプロジェクトの挑戦(後編)
公開日test:20151231作成日test:20201129
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老舗ホテルのグランピングへの挑戦 全国に先駆けて仕掛けた老舗ホテルとは? メディアがこぞって取り上げ始めた2015年夏頃よりも前から、グランピングというスタイルに注目し、2015年5月から正式にプランに組み込んでいる老舗ホテルがあることをご存知ですか? その老舗ホテルとは、石川県の秘境、白山市一里野の「一里野高原ホテル ろあん」。ホテルの隣にある森林を活かした言わば「プライベートフォレスト」での、宿泊or日帰りの温泉付グランピングプランを提供しています。 客室からお客様を外に 老舗ホテルが何故グランピングのプランを用意したのでしょうか?ろあんの代表山崎さんにお話をうかがったところ、 「一里野はスキーのスポットとしても有名ですが、人の手が入っていない秘境としての豊かな自然も魅力のひとつ。その自然を活かすのが正しい道だと思っています。コンセプトとして考えているのが“客室の中からお客さまを外に引っ張り出す”ということ。本来当ホテルに来られるお客さまは“自然を満喫したい”という考えのはずなのに、いざ宿泊するとずっと客室や室内にいらっしゃることが多い。そうではなく、実際に外に出ていただき、小鳥のさえずりや虫の音に耳を傾けたり、美しい星空を眺めていただきたいと考え、その手段としてグランピングというものを採用しました」 確かに、せっかく余暇を楽しみ、自然を楽しみに来たつもりが「室内の居心地の良さを求めがち」という方も多いのではないでしょうか?そういう方でも、その居心地の良さを維持しながら自然の中に身を置く楽しみを体験できるのがグランピングの醍醐味のひとつ。ろあんでは、ホテルのすぐ隣にグランピングのスペースがあるため、天気が悪くなったり寒くて不安になったら客室に戻れば良い。客室でちょっと落ち着いたら、テントに足を運べば良い。客室と併設されているからこそ、アウトドア初心者の方でも気軽に自然を楽しむことができるのが、このろあんのグランピングプランの魅力ですね。 プライベートフォレストのすぐ裏に見える灯りが、隣接するろあんの客室 地元の食材を活かしたグランピング用食事メニュー 老舗ホテルのグランピングということもあり、食事メニューも本格派。地元の食材を活かしたアウトドア料理(猪や熊の肉を使用しているのだとか?!)、有機無農薬野菜を使用したヘルシーなメニューなど、女性にも嬉しい地方グランピングらしい展開です。 アウトドアの定番丸鶏やパエリア、ピザ、女性に人気のジャーサラダやエッグスラットまで 調理された料理は、目の前でダッチオーブンの蓋を開けられるパフォーマンスも おからを使ったヘルシーかつ食べ応えのあるデザートも用意されています 自然に解き放った体は源泉かけ流し温泉で癒す ろあんの温泉は全国でも珍しい、畳が敷かれた「お座敷露天風呂」があり、プライベートフォレストを眺めながらゆったりと良質な温泉に浸かることができます。キャンプが苦手な方の理由の1つに「お風呂に入れない」というものがよく挙がってきますが、この点もクリアされて満足度は高いですね。 これから間違いなく既存ホテルや旅館、リゾート施設がグランピングに取り組み始めてくると予想されますが、先駆けて展開しているろあんの今後の発展性がとても楽しみです。 まさに今計画が進んでいる、その他のグランピングスポットたち 前編(▶︎「カジュアルグランピングという入り口〜北陸グランピングプロジェクトの挑戦【前編】〜」)でご紹介した、ハーブ農園ペザンのカジュアルグランピング。そして一里野高原ホテルろあんのプライベートフォレスト。その他にも今、北陸地方で着々と計画が進んでいるグランピングスポットがあります。一体どんなエリアで展開されるのか?編集部は実際に予定地まで案内して頂きました。...